自動運転・SDV時代におけるV2Xの立ち位置|最新動向や独自事例・今後の展望などを詳しく解説
目次
自動運転や交通事故ゼロ社会の実現に向けて不可欠なのが「V2X(Vehicle to Everything)」技術です。2026年現在、V2Xは自動運転や高度な交通制御を成立させる技術として、実証段階から社会実装フェーズへと移行し、今や「使いこなすべき技術」となっています。
本記事では、V2Xの基礎から最新動向・実践事例まで、2026年時点の最新情報をもとに解説します。
V2Xとは
V2Xとは、車両とあらゆるモノ・環境をネットワークでつなぐ通信技術の総称です。搭載されたセンサーや通信モジュールを介して、車両が周囲の車や道路インフラなどあらゆるものとリアルタイムに情報をやり取りすることで、安全運転支援や交通効率化、さらには自動運転の実現を可能にします。
かつては「次世代の車載通信技術」として語られることの多かったV2Xですが、自動運転・SDVの社会実装が現実味を帯びてきた今、その位置づけは変わりつつあります。近年では車載通信にとどまらず、協調型自動運転や交通インフラ全体の高度化を支える技術として再定義され、これまでの通信規格の枠を超えた役割が求められるようになっています。

引用:第Ⅱ部 情報通信分野の現状と課題 図表Ⅱ-2-3-7 V2X通信のイメージ|総務省
自動運転について詳しくは「【最新動向】自動運転技術におけるAI活用の現状と今後の展望を詳しく解説」をご覧ください。
V2Xを構成する4つの通信タイプ
V2Xは接続対象によって、主に以下の4つの通信タイプに分類されます。
V2V(Vehicle to Vehicle)
V2Vは車両同士が直接通信する技術です。周辺車両の速度・位置・急ブレーキ情報などをリアルタイムで共有することで、ドライバーが目視できない死角や見通しの悪い状況でも危険を早期に察知し、衝突リスクを抑えられます。また交通状況についてもお互いに通知しあうなどの機能により運転効率を高めるため、渋滞の緩和にも役立ちます。
V2I(Vehicle to Infrastructure)
V2Iは車両と信号機や道路標識、交通センサーなどのインフラ設備とが通信を行う技術です。信号の切り替えタイミングや前方の工事情報をリアルタイムで受信することで、無駄な加減速を抑え、車両の燃費向上や交通流の最適化を実現します。
V2N(Vehicle to Network)
V2Nは車両をインターネット端末として位置づけ、クラウド上のサービスと接続する技術です。リアルタイムの交通情報を取得できたり地図を常に最新情報に更新したり、ほかにもソフトウェアのOTA(無線)アップデートを行うなど、車両の利便性をさらに高められます。
V2P(Vehicle to Pedestrian)
V2Pは車両と歩行者のスマートフォンやウェアラブル端末が通信する技術です。例えば交差点や駐車場など歩行者が多いエリアで、車両が歩行者の位置をリアルタイムに把握することにより、出会い頭の衝突などの交通事故を未然に防ぐことができます。
V2Xの通信方式
それではV2Xはどのような仕組みでさまざまな媒体と通信できるのでしょうか。V2Xを実現する無線通信規格として、現在世界では主に「DSRC」と「C-V2X」の2方式が標準化の対象となっており、それぞれ異なる技術的特性を持っています。
DSRC(Dedicated Short Range Communications)
DSRCは「狭域(狭路)通信」とも呼ばれ、道路脇に設置された路側機と車載機が専用の無線を使って双方向無線通信を行う通信規格です。日本のETCや交通情報提供システムなど、すでに実用化された実績があり、通信の安定性・即時性において高い信頼を持ちます。一方で通信距離が数m〜数百m程度と限られており、今後V2Xをさらに拡大する際にはインフラ側の大規模整備が必要になるという課題もあります。
C-V2X(Cellular Vehicle to Everything)
C-V2Xは4G /LTEや5Gなどのセルラー回線を活用した通信規格です。既存の携帯通信インフラを流用できるため広域展開に優れ、通信距離・信頼性・低遅延の面でDSRCを上回るとの報告もあります。さらに5GAAの実証実験では、ほぼすべてのシナリオでC-V2XがDSRCよりも安定した車車間通信を実現したとされており、世界的にC-V2X採用へ移行する流れが加速しています。
参考資料※1
| DSRC | C-V2X | |
|---|---|---|
| 通信方式 | 専用狭域無線通信(IEEE 802.11p) | セルラー通信(LTE / 4G / 5G) |
| 使用周波数帯 | 専用帯域(V2X用途では一般的に5.9GHz帯。地域・用途により異なる) | 5.9GHz帯(PC5)+モバイル帯域(Uu) |
| 通信距離 | 近距離のみ 数m〜数百m程度 |
比較的長距離にも対応できる 近距離〜広域(数km以上) |
| 通信遅延 | 非常に低遅延 | 超低遅延(一般的に5G時は1ms以下) |
| インフラ依存 | 専用路側機・インフラが必要 | 既存の携帯通信網を活用可能 |
| 普及状況 | 日本(ITS Connect)・欧州で実用化済み | 中国・米国・欧州でC-V2Xへの移行が加速中 |
DSRCとC-V2Xは今後どうなる?
両規格にはそれぞれメリットがありますが互換性がなく、1台の車両に両方を搭載するとコストと複雑化を招くため、業界はいずれかへの一本化を迫られています。
例えば米国FCCが2020年にDSRC専用帯の一部をC-V2Xに開放したことを機に、FordやGMなど多くの欧米メーカーがC-V2Xへ転換しています。一方、トヨタなど一部メーカーはDSRCの安全実績を評価して慎重な姿勢を維持しており、日本国内では通信規格の方向性はいまだ確定していません。
しかし技術的優位性やインフラの普及コスト、各国の法整備の進捗などを踏まえると、中長期的にはC-V2Xが主流となるとみられます。
NTTデータMSEも、C-V2Xを使った車車間通信を活用した自動運転システムの開発実績があります。名古屋大学との産学連携による公道実証実験など、具体的な取り組みについて詳しくはこちらをご覧ください。
V2X実現によるメリット
V2Xを前提とした協調型交通・自動運転が普及することで、これまで人間の能力や従来のシステムでは解決が難しかった交通課題を、根本から改善できると期待されています。ここでは代表的な3つのメリットを解説します。
交通事故の発生リスクを大きく削減する
V2X技術が実現する大きなメリットのひとつが、交通事故の大幅な削減です。現在発生している交通事故の多くは、ドライバーの認知・判断の遅れや死角による見落としが原因とされています。しかしV2X技術が組み込まれた環境では、車両同士(V2V)や歩行者のスマートフォン(V2P)とリアルタイムで位置情報・速度情報を共有するため、ドライバーの目では確認できない死角や悪天候下の危険を、システムが先回りして検知・警告することが可能です。
国土交通省をはじめ各国の交通当局も、V2Xを活用した事故ゼロ社会の実現を政策目標に掲げており、今後の普及拡大が強く期待されています。
参考資料※2
渋滞発生率を抑え、環境を守る
V2X技術は交通渋滞の緩和と、それに伴う環境負荷の低減にも大きく貢献します。例えばV2Iによる信号情報のリアルタイム取得で「グリーンウェーブ走行」が可能となることで、無駄な停車・発進が減少するため、効率的な走行が実現でき、渋滞の発生率を抑えることができます。
さらに渋滞中は無駄な加減速が繰り返されるため燃料消費が大きくなってしまいやすいですが、こうした効率的な走行が可能になると燃費・電力を最適なペースで消費できるため、省エネやCO₂排出量の低減にも結び付きます。V2Xは交通の効率化と環境保護を同時に実現できる技術といえるでしょう。
自動運転の実現に貢献する
V2Xは、自動運転技術を完成させるための「不可欠なピース」とも言われています。現在の自動運転車はカメラ・LiDAR・レーダーなどの車載センサーを駆使していますが、これらはあくまで自車周辺の情報しか取得できません。悪天候や見通しの悪い道路環境では、センサーだけでは対応しきれない「センサーの限界」が存在します。そこでV2Xを組み合わせることで、自車センサーの届かない範囲の情報を、周囲の車両・インフラ・ネットワークから補完的に取得することが可能になります。
自動運転レベル3以上の実現には、このようなV2Xによる「車外との情報連携」が必須であり、各国の自動運転開発プロジェクトでもV2Xの統合が前提条件として組み込まれています。
V2Xの市場動向~実装フェーズへ急速に移行している~
V2X技術は世界規模ですでに急速な拡大フェーズに入っており、今後さらに市場が大きく塗り替わると予測されています。
先行する中国・米国
中国では国家主導のスマートシティ構想の一環として、C-V2X対応のインフラ整備が都市部を中心に急速に進んでいます。米国でもFCCによる5.9GHz帯の周波数整理が完了し、主要OEMが新型車へのC-V2X標準搭載を表明しているなど、中国・米国では商用化に向けた官民の足並みが揃いつつあります。
普及が進む欧州
欧州では2016年に「欧州C-ITS戦略」を策定し、車両・道路管理者・インフラ間の協調通信による安全性・効率性の向上を政策として推進しています。具体的にはC-ROADSプラットフォームを立ち上げ、路側機約2,300基・車載器約500台を配備するなど、インフラ整備は着実に前進しています。さらにEuro NCAPのプロトコルも高度化が進んでおり、外部データや協調機能(V2Xを含む)を安全評価にどう取り組むか、検討されています。こうした社会実装の流れを受け、2030年までにはEuro NCAPへのV2X評価項目追加も予定されており、欧州全体でV2Xの普及が加速しています。
参考資料※3
早期運用開始を目指す日本
日本ではETC 2.0などDSRC方式が広く普及してきた経緯がありますが、国際標準への対応を見据え、5.9GHz帯を活用したC-V2X(5G-V2X)の本格運用に向けたロードマップが動き出しています。実際、総務省を中心に現行の760MHz帯によるITS Connectへの追加割当てが進められており、令和7年度からは新東名高速道路において5.9GHz帯V2Xを活用した自動運転トラックの走行実証実験も開始されました。各地での実証を積み重ねながら、2030年ごろの早期運用開始に向けた官民一体の整備が着実に前進しています。
参考資料※4
V2Xの今後の課題
V2Xの社会実装が加速する一方で、社会実装に向けてはいくつかの重要な課題が残されています。技術・インフラ・コストの各側面から、現時点での主な障壁を整理します。
通信障害・セキュリティへの対策
V2Xが普及すると、交通システム全体がネットワーク通信に依存する社会になります。そのため、万が一通信が途絶した際にも車両が安全な状態を維持できるフェイルセーフ設計が欠かせません。V2X情報が取得できない状況でも、センサー情報のみで安全な走行を継続するか、安全な場所へ退避・運転者へ制御を移管する機能が求められます。
またバックアップ電源の確保として路側機が停電で機能停止した場合を想定し、太陽光発電と蓄電池を組み合わせた自立型電源システムや商用電源との二重化による可用性確保も重要な取り組みとなっています。
サイバー攻撃の脅威も大きな課題です。悪意ある第三者が偽の緊急情報を送信したり信号情報を改ざんしたりする攻撃により、システムが誤作動すると人命に直結する重大事故につながりかねません。
現在は公開鍵暗号方式による認証技術やデジタル署名による情報の真正性検証が実装されつつありますが、V2Xが社会インフラとして定着するには、より多層的なセキュリティ対策のさらなる強化が急務となっています。
対応インフラ・車両の整備
V2Xの効果を最大限に発揮するには、通信規格に対応する路側機や信号機・センサーなどのインフラ整備と、V2X機能を搭載した車両の普及が並行して進む必要があります。しかし現状では「車両だけ整備されてもインフラがなければ効果が限定的、逆も同様」という状態のため思うように進んでいません。
インフラ面では、信号機への通信機能の追加や路側機の設置に1箇所あたり数百万〜数千万円のコストがかかるとされており、全国の主要道路をカバーするには数兆円規模の投資が見込まれます。
車両側においても、V2X対応機能の搭載は製造コストの増加を伴うため新車価格への上乗せが避けられず、消費者の購入障壁となっています。加えてV2Xシステムの開発・検証には実車やテストコース・インフラ設備を用いた大規模な環境整備が必要であり、数百万ものシナリオを想定したテストは時間・コストともに膨大です。
こうした課題を解決するには、官民連携による段階的な整備ロードマップの策定と、補助金制度・税制優遇などの政策による支援が不可欠です。
異なる方式間の相互運用性
V2X技術の普及には、国際的な標準化と異なるメーカー・システム間での相互運用性の確保が欠かせません。しかし現状では、日本・欧州ではDSRCベースの規格、米国ではC-V2X方式、中国は独自のC-V2X規格を推進するなど、地域ごとに異なる規格が並立しています。先述したようにDSRCとC-V2Xには互換性がなく、自動車メーカーが国際展開する上で複数規格への対応を迫られることが開発コスト増大の要因となっています。
また、異なるメーカーの車両間でのデータ互換性も重要な課題です。V2V通信では、メーカーを問わず全ての車両が同じフォーマットで情報を交換できなければ機能しません。ISO・SAE・ETSIといった国際標準化団体が共通規格の策定に取り組んでいますが、グローバルな統一基準の確立にはさらなる時間と調整が必要な状況です。
国内外の先行・実践事例
V2X技術はすでに世界各地で実証段階を超え、社会実装フェーズへと移行しています。ここでは米国・日本における先行・実践事例を紹介します。
【米国】国家戦略としてのV2X普及が加速している
米国では連邦運輸局(USDOT)が2024年に「A Plan to Accelerate V2X Deployment」を発行し、国を挙げてV2X普及を推進しています。同計画では2028年までに国道の20%、2031年までに50%、そして2036年までに100%のV2X展開を目標として掲げています。また2036年までに上位75都市圏における信号交差点の85%でV2Xを有効化する方針も示されているなど、V2X普及に向けて積極的に進んでいると言えるでしょう。
公共投資の面でも積極的な姿勢が見られ、USDOTはユタ・アリゾナ・テキサス各州でのV2X実証実験に対してそれぞれ20百万ドルを投資し、2024年に総額約60百万ドルの資金を投じています。
実際に、ジョージア州Peachtree Corners市に設置された「Curiosity Lab」はV2Xと自動運転の共同研究環境として整備されており、参加企業がそれぞれ取得したデータを相互に共有・活用できる仕組みが整っています。具体的には、車載センサのデータを活用した街全体のデジタルツイン構築や路側機カメラ画像による道路通過時間の推定、合流車両のニアミス判定を通じた交差点構造の改善提言など、多様なアプリケーションの実証がいつでも実施できる環境となっており、米国におけるV2X社会実装の最前線を体現する施設といえます。
参考資料※5
【日本】V2Xの普及・移行・実証が着実に進行している
日本では760MHz帯のDSRC方式を用いた「ITS Connect」が2015年から実用化されており、2025年9月末時点で一般車両約63万台、救急車の約3割にあたる6,549台への装着が完了しています。さらに先述したように周波数再編により5.9GHz帯のV2X割り当てと700MHz帯ITS通信に係る無線局免許人の範囲拡大も推進中であり、C-V2X方式への移行に向けた環境整備が着実に進んでいます。
実証実験では、自動運転実証においてDSRCによるV2Iを活用した物標検知・信号情報通知、LTE/5GによるV2Nが中心となっています。高速道路での自動運転実証向けには5.9GHz帯のLTE-V2Xを活用した実験用ガイドラインも発行されており、社会実装に向けた制度整備も加速しています。
参考資料※6
NTTデータMSEならではのV2X実践事例
NTTデータMSEも自動運転の実現に向けて取り組んでいます。ここでは当社ならではの技術力と共創スタンスが活きた実践事例をご紹介します。
ITS領域における交通管制システムの開発
当社では道路上の各種センサから収集した交通情報をもとに最新の道路状況をリアルタイムで把握し、信号機を適切に制御することで交通状況を円滑化するシステムの開発を手がけています。また、カーナビや情報板などを通じてドライバーに対して事故・渋滞情報を提供するシステムも開発しており、V2I通信を活用した交通マネジメントの実用化に貢献しています。
詳しくはこちらをご覧ください。
Autowareを中心としたシステム開発
また、自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」の活用を推進しており、2025年5月には自動運転スタートアップのティアフォーと開発パートナーシップを締結しました。このAutowareを中心に据え、センシング・自己位置推定・環境認識・経路計画を網羅したシステム構築から、アプリ開発や自動運転地図(ダイナミックマップ)の開発、UnityのゲーミングエンジンAWSIMを活用した走行環境シミュレータの3Dモデリングまで幅広く手がけています。
ティアフォーとNTTデータMSEとの共創パートナーシップについてはこちらのインタビュー記事にて詳しく語っていただいています。ぜひご覧ください。
そして周辺領域においても、LTE・5G・C-V2Xを組み合わせた自動運転バス向け車車間通信システムの開発、AWSを活用した遠隔監視・動態管理システムの構築、自動運転バスや除雪トラック向けHMI(状態表示)アプリの開発など、多岐にわたる実績を積み重ねています。さらに工場向け自動搬送や空港向け自動運転バスなど実際の現場での実証実験サポートも展開しており、ソフトウェア開発から現地運用まで総合的に支援するなど、さまざまな取り組みを行っています。
V2Xの今後の展望
V2X技術は市場規模の急拡大とともに、自動運転・スマートシティ・公共交通など多岐にわたる領域での社会実装が本格化しつつあります。今後も高い成長が予測されるなか、V2Xを取り巻く環境はさらに急速に進化していくでしょう。
5GやAIの普及・進化によりさらに高度な自動運転が可能に
現在急速に拡大しつつある5G通信の普及がさらに進むことで、C-V2Xとの組み合わせにより遅延時間は1ミリ秒以下に短縮され、緊急回避操作のような瞬時の判断が必要な場面でもV2X通信による回避行動が有効に機能するようになると考えられています。さらにエッジコンピューティングとの融合により、車両から送信される大量のデータを基地局近傍で処理することで、通信負荷を分散しながらさらなる低遅延化が実現します。
加えて、V2X通信とAI技術の統合が進むことで、歩行者の行動パターンを学習して飛び出しリスクを事前予測するなど、センサーだけでは不可能だった高度な状況判断が可能になります。こうした技術融合により、自動運転レベル4・5の実現に向けた基盤が着実に整備されつつあるのです。
V2Xに関するよくある質問
V2Xについてよくある質問をFAQ形式でまとめています。ぜひご覧ください。
Q1. V2Xとは何の略ですか?
V2Xは「Vehicle to Everything」の略で、車両とあらゆるモノをつなぐ通信技術の総称です。接続対象によってV2V(車両同士)、V2I(インフラ)、V2P(歩行者)、V2N(ネットワーク)の4つに分類されます。
Q2. V2Xは既存の車に後付けできますか?
技術的には専用の通信モジュールやアンテナを搭載することで後付けは可能ですが、V2X情報を車両の制御システムと連携させるにはECU(電子制御ユニット)との統合が必要となるため、後付けデバイスでは機能が限定的になります。
Q3. V2Xの通信料金は誰が負担するのですか?
通信方式によって異なります。DSRC方式は専用周波数帯を使用するため基本的に通信料金は発生しません。C-V2X方式は携帯電話網を利用するため通信費が発生する可能性がありますが、多くの自動車メーカーは基本的なV2X通信費を車両価格に含める形でのサービス提供を検討しています。将来的には自動車保険やコネクテッドサービスの料金体系に組み込まれることが予想されています。
Q4. V2Xシステムの開発・実証実験を検討していますが、どこに相談すればよいですか?
V2Xシステムの開発・導入には、通信技術・組込みソフトウェア・クラウド・自動運転ソフトウェアなど複数の専門領域にまたがる知見が必要です。NTTデータMSEは2015年から自動運転領域に取り組んできた実績を持ち、Autowareを活用したシステム開発から路側インフラとの協調システム、遠隔監視・動態管理まで一気通貫で支援できる体制を整えています。V2X導入の初期検討から実証実験の現場サポートまで幅広く対応していますので、まずはお気軽にご相談ください。
モビリティの未来はV2Xとともに動き出している
V2Xは車両とあらゆるモノをつなぐ通信技術として、交通事故の削減・渋滞緩和・自動運転の実現など、現代の交通課題を根本から解決する技術として機能しています。その実現のために米国・中国・欧州・日本など世界各国で社会実装が本格化している今、V2Xはもはや将来技術ではなく、自動運転・SDV時代を支える基盤レイヤーとして欠かせない技術です。
一方で、セキュリティ対策やインフラ整備、通信規格の標準化といった課題も残されており、官民一体での継続的な取り組みが欠かせません。5GやAIの進化・普及によってV2Xの可能性はさらに広がりを見せており、その基盤をいかに整備・活用していくかが、次世代モビリティ社会の実現を左右する鍵となるでしょう。
V2Xについてお困りでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。
参考資料:
※1 5GAA Report shows superior performance of Cellular V2X vs DSRC|5GAA
※2 交通事故のない社会を目指した今後の車両安全のあり方について (概要)|国土交通省